コレぜ~んぶ UDユニバーサルデザイン なんです! 伊藤順子著
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ユニバーサルデザイン…。
この言葉を目にしたとき、聞いたとき、どのようなイメージをもちますか。
障害のある方のためのもの?
点字ブロックのこと?
バリアーフリーとなにがちがうの?
この本には、身近な暮らしの話題をもとに、著者(伊藤さん)と友人のアリコさんとの問いかけ、
会話による45の事例が紹介されています。読み始めると、「へ―、そうなんだ」「なるほど」
「いいな、その考えかた」とひとり言が…。たくさんのことを気づかせてくれました。
紹介したい素敵な内容はたくさんあるのですが、そのなかでも3つの”ステキ”を紹介します。
本に登場するアリコさんは、まっすぐな質問をして、ユニバーサルデザインの良さや
多様性、可能性を感じられます。気づいたことを言葉にして、自分ごとにしていく。
この本を読んでいると、どんどんユニバーサルデザインの魅力や奥深さを感じていきました。
ユニバーサルデザインが自分の暮らしに近しくなっていきました。
ユニバーサルデザインの“もの”を使う人、必要としている人の思いを想像すること、
声を聴くことの大切さが書かれています。障害がある方、障害が(今は)ない方、
こども、外国の方、高齢の方、いろんな人が暮らしています。
ユニバーサルデザインの“もの”をつくるときや何かを設置するときには、
いろいろな人や、いろいろな状況を想像する重要さを教えられました。
「人はみんな違うんだという事が当たり前になってくれたら…」
と伊藤さんは書いています。
もっともっといろんな視点や想像力をもって、柔らかく豊かに、
まちや建築物やモノが作られることが大切であると伝えています。
ユニバーサルデザインは、“自分以外の人の幸せを願うこと”。
はじめに、に書いてある言葉です。“だれもが”安心して幸せに暮らすことがあたりまえになる。
そのためのユニバーサルデザイン。本を読んで温かい気持ちになりました。
「これをこうしたらもっと使いやすくなるんじゃない?」
と知恵と工夫をもちよることや、みんなで楽しくユニークにユニバーサルな環境をつくっていくこと。
私にもできることがあるかも?とたくさんのヒントをいただきました。
伊藤順子さんとアリコさんに会いたくなりました。ぜひ、お読みください。