【報告】認定NPO法人ときわ会藍ちゃんの家ワークショップ「防災について 学ぼう・知ろう・遊ぼう」(県民応援NPOプロジェクト)

日時:2024年9月14日 (土曜)午後12:30~15:00
場所:藍ちゃんの家 城田学童部
講師:三重さきもり倶楽部(松浦利昭さん、中川敏さん、中川真弓さん)
参加者:子ども32名、大人13名

認定NPO法人藍ちゃんの家では、県民応援NPOプロジェクトとして「美味しい防災食で食の課題を解決プロジェクト」を行っています。今回のワークショップは、地域の子どもたちに「防災」をテーマに、防災実験や防災の話、ダンボールハウスづくりなどを通して、「防災」が身近なことを知るために楽しみながら行いました。防災グッズや防災に関するパネルの展示等もありました。

【防災の話】  中川真弓さん&中川敏さん(三重さきもり倶楽部)

・中川真弓さん
 30年ぐらい前に大阪にいたときに大きな地震がありました。 怖くて布団をかぶって、このまま地震が止まらなかったらどうしようと泣きそうになりました。その後、地震など災害が起きた時にどうしたらよいのかなと考えるようになりました。
 12年ぐらい前、東京都世田谷区に住んでいました。2011年3月11日に東日本大震災が起きました。大きな津波が来て、 福島にあった原子力発電所で事故があり、どのような事故かわからないまま怖い思いをしていました。この地震の時には敏さんは東京で仕事をしていて海の近くにいました。敏さんは災害時にはどうしたらよいのかを日頃調べていました。その時に何があったのか紹介します。

・中川 敏さん
 東日本大震災が起こった時、東京ビックサイト展示場にいました。近くの非常口から外に飛び出し、地面に立っていましたが、あんな揺れは初めてでした。大地震が起こると携帯電話がつながらなくなることを阪神淡路大震災で経験していましたが、地震の最中に家族に電話しました。呼び出し音は鳴るのですが、電話には誰も出ませんでした。会社にも電話しましたがつながりませんでした。本社がある名古屋にはつながりました。自分が無事でなんとかして家に帰ることを伝えました。
 地下鉄に乗ろうと駅に行きましたが止まっていました。 JRの駅がある新橋に行けば電車に乗れると思い歩きました。が、JRも止まっていました。バスもしくはタクシー、または歩くか、ホテルに泊まるか。4つの選択を迫られました。しかし、3時間も歩けば家に着くと思い、26㎞ほど歩くことを決心して出発しました。渋谷まで来るとすごい人。どれぐらいの人かというとお正月の内宮さんぐらいの人がいて、ずっと小股で歩いていたので疲れました。ベンチに座って最後の休憩をしました。家の近くでしたので体が安心して、気が抜けたのでしょう。足がふらふらで引きずりながら30分ほど歩き、家に到着した時刻は23時30分でした。 歩き始めて7時間半経っていました。私が帰宅したことで家族も安心しました。泊まらずに帰ってきてよかったと思いました。最近では、遠くの家まで帰るより会社に泊まったり、学校で様子を見ることもあるようです。
伊勢に住むようになり、南海トラフ地震が来るかもしれないと、台風、内水氾濫、土砂災害などいろんな災害について防災の勉強をしました。被害を減らすためにどうすればよいかを家族で話し合って、普段から準備しておくことが1番大事です。

【防災実験】  松浦 利昭さん(三重さきもり倶楽部)

子どもたちと災害が起きたときの現象(液状化現象、下水管からの逆流、建物高さによる揺れの違いなど)を4つの実験から学びました。
液状化現象の実験
砂と水を混ぜた容器を揺らします。揺らすと水が地面上にあがってあふれてきます。軽いプラスチックのおもちゃが地面の上に、重い電池は地面に沈んでしまいます。そんな砂地(土地)に家が建っていたらどうなるのでしょう。三重県の液状化マップで自分の家の状況を確認して下さい。
下水管逆流の実験
地震により、下水管が壊れてつまると水が逆流し、汚水があふれ出る場合があります。トイレやお風呂はどうなるのでしょう。防止するには水嚢を作り、流し口を塞いで下さい。そして簡易トイレの準備も必要です。
揺れの実験
みんなが好きなプリンとクッキーを使って地震の揺れを見てみます。プリンの揺れ方は、ゆっくりと左右に揺すったときと、早く左右に揺すったときで揺れ方が変わります。そして、家を建てる時に軟弱な土地に建てる場合は、基礎工事をしっかりすることが大切です。
高い建物と低い建物の実験
 3つの輪があります。小さい輪、中くらいの輪、大きい輪があります。ゆっくり振ると大きい輪のみよく揺れます。早く振ると小さい輪のみが揺れます。大きい輪のような高層ビルは長周期の振動で共振作用が起き、大きな揺れが起こり上層階は危険です。

新聞スリッパづくり

新聞紙を使って、災害時に緊急に使う「手作りスリッパ」を作りました。自分の足の大きさに合わせて新聞紙を数回折るだけで、簡単に作ることができます。保温効果があり、足の裏や指が温まります。古新聞は、災害時にいろいろ活用ができます。備えておくと便利です。

ダンボールハウスづくり

ダンボール箱を開いて一枚にして、避難所で使うプライベートハウスを作りました。ダンボールをつなげて寝る場所をつくります。入り口や窓もつくりました。玄関を作った子どもたちも…。それぞれカタチがちがうダンボールハウスがつくられました。

防災グッズの展示

・防災食
・簡易トイレやソーラーパネルのポータブル電源、かけモック
等の防災グッズ
・パネル展示

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