センターあれこれ 2月

デフリンピック開催で想う事

センターには、多種多様な市民活動をされている方々が会議や研修の場として利用していただいています。
中でも、聴覚障がい者の方の活動は活発で感心させられる場面が多々あります。私たちスタッフも少しでもサポートができたらとの想いから手話の研修を受け、少しだけですがコミュニケーションが取れるようになり、親近感を覚えました。

今年、日本で初めてデフリンピックが東京で開催されます。第1回は、1924年にフランスのパリで開催され、今回は100周年の記念すべき大会だそうです。
しかも、デフリンピックは1948年に始まったパラリンピックより歴史があるにもかかわらず認知度が今一つのように思います。
パラリンピックの種目に聴覚障がい者のカテゴリーが無いことに疑問を持ち、この機会に調べてみました。
デフリンピックとパラリンピックの統合については、これまで何度か議論されてきましたが、現時点では実現していません。
その理由は、どちらも障がいのある方のスポーツの国際大会ですが、対象とする障がいの種類、主催団体、歴史などに違いがあり、統合については、アイデンティティ、コミュニケーション、運営、障がいの特性などの観点から、多くの課題があるようです。
しかし近年、障がい者スポーツへの関心が高まっていることに加え、「共生社会の実現」(障がい者への理解を深め、共に生きる社会を創り出すこと)、「インクルーシブなスポーツの発展」(障がいの有無に関わらず、誰もがスポーツを楽しめる環境づくりを進めること)が叫ばれる中、誰もが参加できるスポーツの国際大会が必要な流れかもしれません。

今年は、デフリンピックを通じて障がいのある方への理解を深め、「共生社会」「インクルーシブ社会」の実現に繋がることを皆で考える又とない機会です。
障がいがある人もない人も、誰もが参加できるオリンピックが開催される日が来て欲しいものです。

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