【活動レポ】災害時に支えあう仕組みづくり2022 ~企業のリソースを地域に活かすvol.2~ 


vol.1に続き、今回は地元三重で独自の活動をされている企業2社を迎えてのダイアログを開催しました。
 第一部は、鈴鹿地域のコミュニティFMラジオ局「鈴鹿ヴォイスFM」鈴鹿メディアパークの加藤氏から、屋外で緊急情報を伝える「防災・防犯ラジオ付き自動販売機」の紹介がありました。ラジオ付自動販売機は、FM放送をラジオが聞きにくい屋外でも電源を確保でき、災害時などの緊急情報を伝えることができます。また、事前に登録した情報提供者が、災害時の情報を提供するネットワークの仕組みを紹介いただき、地域のリアル情報がいかに役に立つかについて説明を受けました。他にも、「鈴鹿ヴォイスFM」鈴鹿メディアパークが、災害時を考慮した場所(避難場所)として設計されていること、についての紹介もありました。
コミュニティFMが災害時に地域の住民へ避難所や支援物資などの情報をきめ細かく伝達する重要なメディアだと理解はしていたのですが、多岐にわたる事業展開に参加者は圧倒されました。
 第二部は、県内に11店舗のパチンコ店を展開している株式会社ダイナムの加藤氏から、災害時のパチンコ店のトイレや駐車場、景品として常備している食料品・日用雑貨の提供や、避難所での楽しみやくつろぎとしてのパチンコやスロットの貸出しなどの取組みが紹介されました。被災後の子どもや高齢者のケアをしようと子ども食堂や娯楽施設の提供も考えられています。他にも、防災拠点や災害避難所としてコミュニティ防災協力として店舗を提供することや、県下200名の従業員と地域共生担当者が災害ボランティアとして活動することなどの説明もありました。
 その後、グループセッションを行い、参加者から熱心な意見や質問が出されました。
・紹介企業の取組みが自社のBCP作成に役立った。
・企業セクターの被災者支援のための想いに触れることができた。
・自身の勤務先でも取り入れたい内容がある。
・改めて日ごろの人と人の繋がりが大切であることに気づかされた。
・FMラジオや娯楽施設が被災時に大きな役割をすることがわかった。

企業の参加者からの質問、意見も出され、企業間の情報交換、取組ノウハウの共有の重要さを感じました。企業は自社の強みを活かした取組みを試行錯誤し、実践しています。災害NPOや社協も災害ボランティアもそれぞれの専門性を活かした活動をしています。行政もしかりです。やはりいかに組み合わせるか、つながるか、です。そのために出会いの場、マッチングの場をつくることです。
 中間支援組織として当センターの役割の重要性を痛感したダイアログでした。

日時:2023年3月4日(金)10:00~12:30
会場:みえ県民交流センター アスト3階
主催:みえ市民活動ボランティアセンター/みえ災害ボランティア支援センター
参加者:25名
≪ゲスト≫
加藤 正彦氏 鈴鹿ヴォイスFM 株式会社鈴鹿メディアパーク代表取締役 
加藤 有氏  株式会社ダイナム 経営企画部 地域共生担当 

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